「Barcley」というロゴがあるドレッドノートタイプのギターが舞い込んできました。。
色々調べて見ましたが一致するものがありません。多分シナ合板だと思われます。
ボディはとても軽い。傷、打痕跡は数か所ありますが、致命傷はネックジョイント部分が浮いています。
安物のギターではありますが、何かの縁で巡り合ったからには、もう一度鳴らせてやろう!!
フレットも若干錆びてきているので、オイルで湿らせて半田コテで温めながらすべて抜きます。
ボディ上の指板をフィルムヒーターで温めながらスクレーパーを差し込みネックを分離。
外してびっくり!ネックのダブテイル部分の深さがボディ部分のそれより短いのです。 接着材(多分膠?)が浮いています。
これでは浮く筈です。これは意図してのことなのか。それとも何かの間違いか......
なんと表板も合板(接ぎ合わせの意味ではなく薄い板を重ねたもの)です。
とりあえず綺麗にします。ノミ、彫刻刀で接着材を落とします。
指板は黒で着色されています。サンディングしてナチュラルカラーにしようと思います。
順ぞりしているので、ヘッド側のロッドカバーを外しトラスロッドを回そうとしてもびくともしません。 仕方ないので強制的に矯正します。
問題はネックとボディの接合です。現在挑戦しているボルトオンにしてみます。 ヒール部分の接着材を落として、マホガニーの角材を接着します。
ネックに取り付けた角材が収まるようにボディ側を整形します。表板部分はなくなり内部が見えます。 ブレイシングも削りますが少し残りました。
マホガニーの角材から作りました。これを内側から接着します。ヒールブロック、表板に固定します。
ネックのダブテイル部分寸足らず用にスプルースの端材を切り出しました。
これはネックのダブテイルに接着しないでシム板として使います。テーパーを付けていますが微調整は最後に行います。
ネックとの接合部分を現物合わせで摺合せ。ボルトの通る穴を2つ開けています。上側がM6の50mm、下側がM4の40mmのボルトの予定。
穴はネックに角度を付けた場合のため縦に若干の余裕を持たせてあります。指板下にもM4の20mmボルト用に穴を開けます。
ダブテイルの部分にボルトに合った鬼目ナットを埋め込みます。指板側にも同様に埋め込みます。。
指板を#240,400,800,1000で磨きフレットを打ち込み摺合せて準備完了。
組み上げました。指板のフレット上の延長がブリッジ上面より1.5mm位下です。
全体像です。とりあえずこの状態でナットとサドルを新しく作りましょう。